日常と萌えの呟き場。
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面白い小説を読了すると、その面白さのタイプによって「この小説で卒論書く…!」と拳を固く握ってしまう癖があります。日文でもない癖にな…!今回この嗜好にヒットしたのが中山可穂の「感情教育」。久々に一気読み!途中からあいのりが聞こえなくなりました(ただっちはくっついたのか?)大人の女性と女性がいい関係になる小説なのであまり大っぴらに面白さを吹聴できなにのが残念。ぞわぞわしましたよ。
でもそのぞわぞわがよく分からないんですよ。中山可穂の何が私にとって新しかったのか、読了後ニ時間経ってますがよく分からないんですよね。ストーリー自体は何も珍しくない。孤児ものであることも慣れ親しみすぎたぐらいの世界で、まして女性同士なんて吐いて捨てるほど読んでる。なんなんだろうなあ。もやもや。気づいたことを以下羅列。
①孤児という他人にはないヒロイン性(悲劇性)、女性的魅力、仕事への有能さ。鼻につきそうな設定のヒロイン二人がまったく自然だったのも力量か。特に内に閉じた那智なんてイラっときても不思議じゃないのになあ。そしてまた理緒の豪快さには持ってかれました。孤独の表出の仕方で二人を対照させるのがものすごく上手かった。
②ストーリー面では那智の母親の話が引っ掛かってます。まだ興奮しながら一回しか読んだのでかなり細部読み落としてると思うんですが、なぜ中山さんは那智の母親を登場させなかったのか。喜和子という名前にしたのはなぜか。私てっきり女性同士という上に実は姉妹かもみたいなもう一重苦が重なるのかと思ったんですが、明らかにならなかっただけで二人は血縁関係にあるのか?もう一回読んでその辺りの意図を読み取りたい。
③裁判所での耕一の態度。理性的になってる。この変化は何なのか。時を置いたから錯乱から覚めたのか、なんだかんだでやはり優しい男だったのか。うむむ。
④結局一番新しいと感じられたのは、泥臭くない文章で泥臭い恋愛を綺麗に書かれると背中が痒くならなかったことのような気がする。川上弘美ぐらいしか受け入れられなかったのに(これはまた特殊な世界だけど)
⑤一番印象に残っているのは海辺で母親に対する評価を那智と理緒が闘わせるシーン。この対立はものすごく鮮やかで、負けた!と思いました。余談すると、理緒が那智に一緒に死ぬって言ったとき、那岐夢の方向が見えました。おお…!天啓。
まだ気になるところはあった気がするんだけど、興奮冷めやらぬ頭ではこぼれ落ちていくばかりよ。もう一回落ち着いて読もう。
でもそのぞわぞわがよく分からないんですよ。中山可穂の何が私にとって新しかったのか、読了後ニ時間経ってますがよく分からないんですよね。ストーリー自体は何も珍しくない。孤児ものであることも慣れ親しみすぎたぐらいの世界で、まして女性同士なんて吐いて捨てるほど読んでる。なんなんだろうなあ。もやもや。気づいたことを以下羅列。
①孤児という他人にはないヒロイン性(悲劇性)、女性的魅力、仕事への有能さ。鼻につきそうな設定のヒロイン二人がまったく自然だったのも力量か。特に内に閉じた那智なんてイラっときても不思議じゃないのになあ。そしてまた理緒の豪快さには持ってかれました。孤独の表出の仕方で二人を対照させるのがものすごく上手かった。
②ストーリー面では那智の母親の話が引っ掛かってます。まだ興奮しながら一回しか読んだのでかなり細部読み落としてると思うんですが、なぜ中山さんは那智の母親を登場させなかったのか。喜和子という名前にしたのはなぜか。私てっきり女性同士という上に実は姉妹かもみたいなもう一重苦が重なるのかと思ったんですが、明らかにならなかっただけで二人は血縁関係にあるのか?もう一回読んでその辺りの意図を読み取りたい。
③裁判所での耕一の態度。理性的になってる。この変化は何なのか。時を置いたから錯乱から覚めたのか、なんだかんだでやはり優しい男だったのか。うむむ。
④結局一番新しいと感じられたのは、泥臭くない文章で泥臭い恋愛を綺麗に書かれると背中が痒くならなかったことのような気がする。川上弘美ぐらいしか受け入れられなかったのに(これはまた特殊な世界だけど)
⑤一番印象に残っているのは海辺で母親に対する評価を那智と理緒が闘わせるシーン。この対立はものすごく鮮やかで、負けた!と思いました。余談すると、理緒が那智に一緒に死ぬって言ったとき、那岐夢の方向が見えました。おお…!天啓。
まだ気になるところはあった気がするんだけど、興奮冷めやらぬ頭ではこぼれ落ちていくばかりよ。もう一回落ち着いて読もう。
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